「その会社に勤める事そのものが多くの人の憧れになる」

そんな状態までなったら、経営者としてはとても誇らしく嬉しい事だと思います。
そして、そうなったらなら、魅力的な人が集まり続け、愛社精神が高いメンバー同士の結束も強まり、「いい仲間」に出会える事でメンバーの満足度も高まるでしょうから、仕事もスムーズ。
マネジメント手法いかんですが、高い価値を世の中に提供し続ける事が出来る強い経営基盤となるのだと思います。それこそ、時代を代表するような会社になれる大きな可能性を秘めているという事。


「企業は人なり」と、リクルートでHRの仕事をしていて痛いほど分かっていた私は、トレンダーズを起業したばかりでも、やっぱり人気企業にしたかった。魅力的な人が集まる会社を目指していました。
起業当初は、安定性と条件が優先される中途採用は困難を極めていました。ですので当時、結局中途市場では勝てない、人気企業ランキングにはまず入れないと、分かったので、新卒採用に可能性をみつけました。

安定感や条件が重視されがちな中途組より「ビジョンが明確で他社と差別化できれば、挑戦や成長できる環境があると伝われば、競争力を高められる」と賭ける事にしたのです。

その中でも「新卒全般」ではなく「女子に人気企業ランキング」には入れるのではないか、また、それ自体が会社の価値をあらゆる面から高める事が出来るのではないかと判断しました。
ビジョンから社風、組織のあり方、日々の社内コミュニケーション、自分自身の発信や生き方まで、細部まで気を配った結果、新卒女子が2万人エントリー(大卒女子の10人に一人)してくれる会社になりました。
その後は上場を目指すとか給与水準を上げるとかいろいろと工夫して、中途の多くの方にも目につくように発展させていったのを覚えています。


そんなプロセスはすべて「会社のブランド力をいかに高めるか」の過程そのものだったと思います。


会社のブランドを高めるというのは、本当に様々な工夫、配慮、思考、仕組みだけじゃなく、日々のあり方等すべてが相まって薄皮を積み重ねるように出来上がっていくのでしょう。

最終的には、採用においては「その会社に勤める事そのものが多くの人の憧れになる」
サービスにおいては「その会社の提供するサービスをぜひとも使いたいと多くの人が思う」
対外外交においては「その会社となにか組んでやりたい」とオファーがたえない、
マーケットにおいては「その会社の株だから買いたい」ということなのでしょう。


そ んな会社のブランドをつくるとき、参考にしている会社さんがいくつかありました。起業してからは、まず一つは「リクルート」でした。そして、次第に、我ら がベンチャー業界の北極星である、藤田さん率いる「サイバーエージェント」になりました。(他にも、Googleとか沢山あるのだと思いますが、あくまで も自分にとって参考にしたということで)


特にサーイバーさんに関しては、個人的にも藤田さんを良く存じ上げていた事、同じ年だからいろんなことに共感できたこと、株主でいていただいたことも大きいと思います。
悔しい事に、どうしても欲しい子が、新卒採用の最終面接で「サイバーエージェントも受けてます」といわれることが多くて、内定を出しても負けてしまうということからベンチマークさせていただいたせいかもしれません。
また、子会社にしていただいた時期もあるし、なぜか、いろいろな場面でサイバーの社員方と食事やイベント等をご一緒させていただく事も多く、キャリア相談も受けたりと、どうにも他人のように思えないという勝手な思い込みもあるかもしれません。


そんな、サイバーエージェントさんの強さとブランド力をそばで見たときに、私がいつも魅力だと感じ、参考にしたいと思うのは以下の4つのポイントです。


(1)会社に伝説が多いこと(伝説を作り続けること)


たとえば、起業したばかりのときは、何もないのが会社。「いかなる伝説があるか」「社長自身がどんな伝説をもっているか」という事は重要だと思います。この会社「なんか、わけわからないけど凄そうだぞ」というイメージが強力なブランドのきっかけになると思います。

藤田さんは起業したばかりの頃も、ブログを書かかれていました。「今日もほとんど寝てない」とか「最年少で上場する」とか、時価総額を目標にぶちあげるとか、なんかすごそうでした。そんな勢いに、同世代の若い人が集まるというのはあると思います。 
いまでも「美人が多い」とか「内定者も社長になれる」とか、2年毎のCA8劇場とか、藤田案件はほとんどが上場するとか、伝説がどんどん生まれていく組織風土はすごいなーと思います。


(2)変革が多いこと(ドラマティックなストーリー)


上場し、ITバブルがはじけて、一気に株価がさがった。でも、それを何年も血みどろの努力と忍耐をして乗り越えた、とか。アメーバをたち上げて、社長が肝いりで苦境を脱して大成功させたとか。(そして、それが、書籍になり、日本中が知っているとか)
広告事業からスマホに大シフトしたとか、今回もエンタメに力をいれるとか。常に変革をぶちあげ、業界に影響を与えながら、そして、社内の強い結束力によりそれを乗り越えていっていく姿は「強い会社」っていうイメージを強烈に焼き付けます。
きっ と、社内の人たちも飽きる事がなく、安定する事もなく、成長し続けるというマインドをしっかり植え付けられるんじゃないかなーと、だからこそ、その変革を みんなで乗り越えてしまうのだろうなと思います。そして、変革の度に新たな側面、新たな魅力、新たな可能性をみせてもらえるような気がするのです。


(3)注目の人物が多いこと(スター社員が多い)

美 人やイケメンが多いからかもしれませんし、社長ブログの影響力が多いからかもしれませんが、サイバーにはスター選手が多い気がします。もちろん、ダントツ スターは藤田さんでしょうが、最近では、「会社は学校じゃねえんだよ」の松村さんもそうでしょうし、根強くカリスマな人事の曽山さんも、社員や役員がピン で取材を受けたり注目されていくというのは、特にソーシャル時代にとっては、会社にとっても個人にとっても良いブランドになっていくのだと思います。「あ の人がいる会社」という注目のされ方はこれから会社にとってはとてもパワーを発揮すると思います。(野球のドラフトに近いイメージと思います)


(4)それでいてあくまで自然体(な感じがする)

猛々 しい感じの起業家の間で、なんとなく藤田さんは、ゆるきゃら、草食系という感じも親近感を感じてしまいます。実際はめちゃくちゃ強い意志を秘めておられる のはよーくわかるのですが、脱力系で自然体で、ずるいことやめちゃくちゃなことをしなさそうなのが、敵も作らず人気もあるのかなと思います。
プライベートやいろんな場面で、ちょっとしたツッコミどころがあるのも人気の秘訣かもしれません。
サ イバーの社員の方も本当にまっすぐで魅力的、気持ちよいコミュニケーションがとれる方が多いなーと印象です。やっぱり「素直」「正直」「誠実」「がんばり 屋さん」というのは、愛される人物像でしょうし、そのような人の集合体であるサイバーさんも、愛される会社なんだなーと思います。


なんだか、偉そうにまとめてみましたが、私は現在2度目の起業の真っ最中。
強い会社、社会に貢献できる会社、愛される会社になるべく、経験に基づきながら試行錯誤しています。
会社って本当に生き物ですね。愛情をこめつつ、高い目標をもって、厳しくもあらねばならず、目線は常に上であるべきです。限りない挑戦。仲間との冒険。でもだからこそ楽しい。

「一流の会社を創りたい」「女性が輝く社会にしたい」その欲求は今も変わりません。社会のインフラとなるようなサービスをつくれるよう、しっかりと基盤を地道に、でも、楽しく、わくわく積み重ねていきたいと思うのです。


Women be colorful!!    
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